小さい飲食店を開業しよう!6つのメリットや開業資金を解説

元々飲食店の開業・独立は非常に人気ですが、コロナウィルスの蔓延により状況は大きく変わりました。
最近は小さい飲食店の開業ニーズが増えています。

この記事では

  • 小さい飲食店開業のメリットデメリット・最近のトレンド
  • 小さい飲食店の開業に向けてやるべきこと
  • 小さい飲食店の開業資金の相場

を解説していきます。

 

小さい飲食店開業のメリットデメリット・最近のトレンド

コロナをキッカケに飲食店開業のトレンドも大きく変わりました。
特にリスクを小さくする上で小さい飲食店の開業のニーズが高まっていると強く感じます。

どこまでが”小さい”と言えるかも人それぞれですが5坪くらいでも開業は可能です。

そうした5~10坪程度の小さい飲食店はメリットもたくさんあります。

 

小さな坪数で飲食店を開業する6つのメリット

時代に乗っ取ったミニマムな飲食店経営は今後も更に人気に拍車がかかる可能性もあります。

小さい坪数で飲食店を開業を検討する人が増えている理由が6つほどありますがその理由が以下です。

 

開業資金、運営費用を抑えられる

一番の理由が「お金」に関することです。

一般的に飲食店開業における最もお金がかかる投資が「不動産・内装」にかかる費用です。
数千万単位となることも普通ですので、投資する際には綿密な検討を重ねる必要があるでしょう。

エリアにもよりますが5~10坪以内を目安とした広さであれば、家具の用意など内装の負担も抑えられて最もお金がかかる不動産部分の開業資金を安く抑えることができるようになります。

また、賃料も当然抑えられますので運営費用も抑えることができて開業にあたってのリスクを大きく下げられることに一番のメリットがあります。

 

収益源が多角化している恩恵を受けられる

お店を小さくするとその分収益が減るかというとそうでもありません。

特にコロナをキッカケに「デリバリー」や「テイクアウト」「食のEC」が一般的になりました。
店舗の面積が小さくても「店外収益」を上げることで収益を確保できるようになりました。

もちろん大きな店舗でも可能ですが、デリバリーやテイクアウトは一般的に来店するお客様に比べて単価が低めとなるため、
小さい店舗の方が取り組みやすく恩恵を受けやすい特徴があります。

 

少人数経営が可能

小さい店舗であればバイトや正社員の働く人も最小限で運営が可能です。
夫婦二人でなどの経営もやりやすいでしょう。

コロナで少し変わってはいるものの、人の採用はとても大変なため少人数経営は時代にあった形とも言えます。
もちろん人件費を抑えることにも繫がります。

 

マーケティング調査、試行錯誤がしやすい

飲食店で出すメニューなどが”あたる”かは運の要素もあります。

頑張って何年も検討して出したものが全く受け入れられないという可能性もあります。
小さなお店であれば、もし出したメニューが受け入れられなくても様々なものを試しやすい環境です。

内装も変えやすいですし、人も少人数で済んで最初はデリバリーやテイクアウトを活用してお客様のニーズを調べるということも可能でしょう。

いきなり大きなお店を構えると準備や仕込みも含め大変になってしまいますが小さいお店ならではの小回りでお客様の反応を見ながらすぐに試行錯誤できるのも大きなメリットです。
上手く受け入れられることがわかれば、同じブランドで大きなお店を展開していくことでリスクを抑えて拡大することができるでしょう。

 

コロナ禍でも”人気店”と認知されやすい

コロナによりお客様が減ってしまっている昨今、大きいお店ではキャパに対してお客様が少なくガラガラとなってしまっているところも少なくありません。

小さいお店であればそもそもの席数が少なくなりますので、必然的に少ないお客様でよくなり行列も出来やすくなります。
お客様が入っていると釣られて入ってしまうという人もいますので、そうしたメリットも実はあるのではないでしょうか。

 

坪数が小さくても補助金、協力金などの対象となる

もちろん補助金の内容にもよりますが、坪数が小さくでも飲食店の補助金対象となります。

例えばコロナウィルスに関する東京都の飲食店向け協力金に関しては、大きさに関わらず一律で支給となったことが不公平であると議論を巻き起こしました。
小さい飲食店にとっては十分な内容で逆に「開けておくより儲かる」という例も出たほどです。
※参考:https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2101/12/news040.html

もちろん、ずっと続くわけではないのでこうした協力金や補助金目当てはリスクが大きいですが、小さい飲食店でも恩恵を受けられる可能性があリます。

 

小さな坪数で飲食店を開業する3つのデメリット、注意点

数々のメリットがある小さい飲食店の開業・独立ですが、もちろんデメリットもあります。

 

大きいお店と比べると収益の限界値は低くなる

当然、大きいお店の方が収益の天井は高くなります。
お店に入るお客様が少なくなりますので、その分収益が下がるのは必然です。

テイクアウトやデリバリーを活用することで一定維持はできると思いますが、それでも大きいお店と比べると限界値は低くなります。

 

お客様に入りづらいと思われる可能性がある

お店の広さや空間設計にもよりますが、狭い環境で他のお客様がいないなどの環境が揃うと「入りづらい」と感じて興味があっても敬遠されてしまう可能性があります。

また先程の行列に関するメリットと逆になりますが小さい店舗だと混んでいる状況になりやすく、
・混んでいるから敬遠される
・”密”になりやすいから敬遠される
などの可能性があります。

 

仕入れ関連のコストが下げにくい

大きいお店に比べると、仕入れのコストは下げにくくなります。

ものにもよりますが配送料が安くならなかったり、ボリュームディスカウントが効く原材料などは安く買えないという要素があります。
一方で小さいお店だと安く済むものも多いので、そこは天秤にかけながら検討をしていきましょう。

 

小さい飲食店の開業に向けてやるべきこと

お店の大小に関わらず、飲食店の開業に向けてやることは大きく変わりません。
具体的には以下のようなことを準備していく必要があります。

 

不動産・物件を選ぶ

飲食店の基盤となる物件を選びましょう。

物件は事業用不動産に強い不動産会社に紹介をしてもらったりいぬき物件が探せるサイトなどで探します。
https://www.abc-tenpo.com/

小さい飲食店の開業の場合、特に立地や広さが重要となりますので慎重に検討をしましょう。

 

物件の工事、施工

物件が決まったら自分のイメージにあった内装にしたり、場合によっては換気ダクトやフライヤーなどの設置工事をします。
これもどんな飲食店にするかで全く異なりますので、専門家に相談が必要になるでしょう。

また小さい飲食店の場合は、外からの見え方や入りやすい・歩くときにぶつからないなどの設計も考慮しておく必要があるでしょう。

できるだけコストはかけたくないでしょうが、お店を見た人が入りたくなるようなこだわりの設計にしたいと思いますのでバランスが非常に難しい領域です。

 

その他必要備品の用意

家具に冷蔵庫など調理関連器具、照明にBGMにレジにWIFIなど、用意するものは山ほどあります。

これも予算とこだわり次第でいくらでもお金をかけられますが、自分のお店にあった範囲で準備をしていくことが求められます。

 

資金を用意する

小さい飲食店といえど一般的に不動産と内装工事でかなりコストがかかりますし、家具を用意したり開業時にはまとまったお金が必要になります。
自己資金で賄える場合は別ですが、基本的には創業融資を獲得したり資金の工面が必要になります。

こちらも金額次第ですが大きな投資になりますので専門家の意見を聞きつつ進めるのが望ましいでしょう。

 

必要な資格や許可の取得・申請

小さい飲食店といえど、飲食店の開業にはいくつかの資格や届出が必要です。
「食品衛生責任者」や「飲食店営業許可」などが一般的には該当するでしょう。

どういったサービス提供をするかで変わりますので、保健所と相談しながら早めに検討をしておきましょう。

 

人の採用とトレーニング

場所や内装が決まり、必要な道具類も用意できたら次は人です。

小さい飲食店の場合は最小限でよかったり、場合によっては必要ないかもしれません。
必要な場合はホールやキッチンスタッフなど、バイトや正社員など予算の許す範囲で必要な人を採用する必要があります。

また飲食店ですから事前のトレーニングも必須でしょう。
オープニングスタッフには研修やリハーサルなどを通してお客様に満足いただけるよう準備をしていく必要があります。

 

マーケティング活動

いよいよ開業の日を決めたらできるだけ多くのお客様に伝わるよう宣伝活動をしましょう。
小さい飲食店の場合は、ぐるなびやホットペッパーなど大手グルメメディアでお金を払う集客は不要なケースが多いでしょう。

チラシを配るもの良いですし、ホームページやSNSなどあらゆる宣伝手段を使ってお店のことをPRしましょう。
開店記念キャンペーンなどでお客様に興味を持ってもらうこともお勧めです。

特に小さい飲食店の場合はストーリー性も作りやすいので、
画像とも相性の良いインスタグラムやGoogleマイビジネス(ビジネスプロフィール)の活用をすることがおすすめです。

【2022最新】飲食店のGoogleマイビジネス(ビジネスプロフィール)徹底活用ガイド インスタグラムのプロアカウントとは?作り方からできることまで徹底解説

 

開業に関する届出を出す

個人事業主や法人として開業をする場合は、開業に関する届出を出しましょう。
ご自身で情報を調べて行うこともできますし、最近ではfreeeなど簡単に進められるサービスも出てきました。

※参考:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/07_3.htm

 

小さい飲食店の開業資金の相場

もちろん店舗により大きく異なりますが、一般的に飲食店の開業資金相場は1,000万〜2,000万年程度と言われています。

小さい飲食店の開業資金に関しては、主に以下の観点で大きく変わります。

  • 不動産の初期費用を大幅に抑えられる
  • 内装工事、家具など備品のコストを抑えられる
  • 人の採用、マーケティングコストを抑えられる

こうした観点でコストを抑えることで一般的な飲食店の半分程度、500~1,000万円程度で開業できると言われています。
もちろん立地や改装の有無などにもよるため、あくまで参考程度でお考えください。

 

小さい飲食店開業はメリットが多い!開業の準備を進めましょう

小さい飲食店の開業はメリットも多く、最近はニーズが増えているのを強く感じます。

もし気になることやアドバイスが欲しい方はお気軽にお問い合わせください。
開業・独立に向けて準備を進めましょう!