コロナ禍でもっとも大きな打撃を受けた業界の一つが飲食店です。
緊急事態宣言によりお店を開けられなかったり時短の影響があったり、お酒の提供ができなく閉店に追い込まれた店舗様も多いです。
しかし飲食店の中でも焼肉屋は比較的ダメージを最小限に抑えられ話題になりました。
これから焼肉屋の開業・独立を検討している方向けに、
- 焼肉屋開業のトレンドと開業までの流れ
- 焼肉屋の開業資金の相場
焼肉屋開業のトレンド、人気の理由
飲食店の開業トレンドはコロナで大きく様変わりしました。
時短要請やお酒が提供できないことは特に大きな打撃を与え、大手居酒チェーンは12.5%店舗数が減少したとされています。
※参考:大手居酒屋チェーン 1年間で店舗数12.5%減少、コロナ影響が深刻
一方で和民が焼肉屋への転換を発表するなど、焼肉業界は活況です。
※参考:https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2011/04/news092.html
焼肉の業態が活況なのはいくつか要因があるようです。
焼肉の特性上換気がしやすく、お客様が気にしにくい
焼肉は煙が蔓延しやすいため換気が非常に大事です。
コロナウィルスは”密”の回避が叫ばれるように、換気が重要とされています。
そういった中で焼肉はそもそも換気が重要なため、お客様も密を気にしにくく行きやすいと言われています。
実際に外食産業の中で急成長している焼肉ライクなどは換気をウリの一つにしています。
焼肉ライクの1人1台ロースターは煙だけでなく空気を強力に吸い込みます。
客席の空気が入れ替わるのに要する時間はたったの約2分30秒(一般の飲食店は約24分)。
1人1台換気扇がついているイメージです。 pic.twitter.com/3L3FBdxk5G— 焼肉ライク【公式】焼肉ファストフード (@like_yakiniku) April 4, 2020
“飲”ではなく”食”で単価を上げやすい
焼肉は美味しい肉を食べにいくお店です。
居酒屋は複数人でお酒を楽しむ目的が多く、コロナでお酒の提供自粛要請が出ると大きいダメージを受けます。
一方で焼肉屋はお酒の影響を受けることには変わりありませんが、あくまで肉を食べるという”食”メインで且つ単価が上げやすくコロナ禍でも収益を確保しやすいという背景があります。
焼肉でかつ一人で楽しめる一人焼肉などが特に人気になっていますが、焼肉は食を楽しめるという意味でも強い業種になっています。
焼肉屋開業・独立にあたってやるべきこと
それでは具体的な焼肉屋開業の流れの一例を解説します。
必要な資格の取得・申請
焼肉屋の開業にはいくつかの資格や届出が必要です。
「食品衛生責任者」や「防火管理者」など、定められている責任者であったり飲食店営業許可など飲食店の性質上取得する必要のあるものもあります。
飲食店の営業許可は意外に時間がかかる内容だったりするため早めに準備をしておきましょう。
不動産・物件を選ぶ
焼肉屋の基盤となる物件を選びましょう。
物件は事業用不動産に強い不動産会社に紹介をしてもらったりいぬき物件が探せるサイトなどで探します。
https://www.abc-tenpo.com/
規模やエリアによって予算も坪数も大きく変わるため一概には言えませんが、焼肉屋経営に置いて立地は非常に重要なため慎重に選びましょう。
また焼肉は煙が出るため排気ダクトなど気にしておく必要があります。
居抜き物件で最初から考慮されていると内装工事費を抑えられますので気にしておきたいポイントです。
またコロナにより駅近好立地の開業だけではなく、郊外や小さめの物件で開業するケースなどに人気が出始めるようになりました。
お客さんの動向を分析しながら出店計画を練りましょう。
内装工事、施工
物件が決まったら内装や必要設備の工事をします。
焼肉屋は換気ダクトや肉を焼く機材など内装工事にはお金をかける必要があります。
その他お店のイメージにあった内装への変更や、BGMやWIFIの設置をしたり工事が必要になるでしょう。
焼肉屋は設備への投資が一定必要になるため、必要に応じて専門家に相談しながら理想の店舗作りを目指しましょう。
その他必要備品の用意
家具に冷蔵庫や調理関連器具、照明にBGMにレジにWIFIなど、用意するものは山ほどあります。
これも予算とこだわり次第でいくらでもお金をかけられますが、自分のお店にあった範囲で準備をしていくことが求められます。
席と席の間のパーテーションや消毒液の準備も求められるようになりました。
テイクアウト用の備品やデリバリー用の備品などの準備も検討しておくべきでしょう。
どういった開業・独立をするかを見据えながら検討を進めましょう。
資金を用意する
一般的に不動産と内装工事でかなりコストがかかりますし、焼肉屋特有の換気設備や火を入れる機材など開業時にはまとまったお金が必要になります。
自己資金で賄える場合は別ですが、基本的には創業融資を獲得したり資金の工面が必要になります。
他の業種と比べても高額な資金が必要となりますので、専門家の意見を聞きつつ進めるのが望ましいでしょう。
人の採用とトレーニング
場所や内装が決まり、必要な道具類も用意できたら次は人です。
ホールやキッチンスタッフなど、バイトや正社員など予算の許す範囲で必要な人を採用する必要があります。
焼肉屋は事前のトレーニングも必須でしょう。
オープニングスタッフには研修やリハーサルなどを通してお客様に満足いただけるよう準備をしていく必要があります。
マーケティング活動
いよいよ開業の日を決めたらできるだけ多くのお客様に伝わるよう宣伝活動をしましょう。
チラシを配るもの良いですし、ホームページやSNSなどあらゆる宣伝手段を使ってお店のことをPRしましょう。
焼肉屋は
Googleマイビジネス(ビジネスプロフィール)とインスタグラムの活用が必須と言えます。
今や飲食店はインスタで探される時代ですし、Googleに表示される情報や口コミも非常に重要です。
是非こちらの記事も参考にしてみてください。


フランチャイズ加盟も一つの手段
焼肉のフランチャイズに加盟するのも一つの手です。
フランチャイズに加盟することで既に有名なブランドの看板を掲げられますし、仕入れや機材などは本部を経由して調達することができたり開業の手間は減るでしょう。
ロイヤリティがかかるところはありますが、ご自身がやりたい内容と照らし合わせて検討を進めましょう。
焼肉屋開業・独立にあたってかかる費用相場
焼肉屋は比較的開業資金が高額になりやすい業種です。
物件にかかる費用や機材の準備や内装工事、冷蔵庫に人材の採用費、広告宣伝費など様々な費用がかかります。
特に立地によって不動産の価格は大きく変わリます。
事業用不動産は保証金で6ヶ月分や1年以上分かかるケースが多く、賃料が高いエリアや広さだとそれだけで非常に高額になってしまいます。
開業資金としてはあくまで目安となりますが、2,000万円程度は必要とされています。
・不動産関連費用:500万程度
・内装工事費用:800万円程度
・厨房設備関連費用:500万円程度
・その他:200万円程度
上記はあくまで目安です。
不動産の立地や工事の必要有無などで大きく変動します。
ただし、焼肉屋は開業時に大きな資金が必要となる点は変わりません。
専門家にもアドバイスをもらいながら開業の準備を進めていくのが大切です。
焼肉屋の開業ノウハウを知り準備を進めましょう
焼肉屋開業・独立は様々なことをやる必要がありますが、コロナにより更に多様なことを検討していく必要に迫られるようになりました。
もし気になることやアドバイスが欲しい方はお気軽にお問い合わせください。
専門家の知見を仰ぎつつ、開業・独立の準備を進めましょう!