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ホテルマーケティングとは?効果的な集客施策を具体的に解説

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近年、ホテル業界では集客競争が激化しており、効果的なマーケティング戦略の重要性が増しています。特に 「オンライン集客」「SNS活用」「リピーター獲得」 など、多様な施策を組み合わせることで売上向上を目指すホテルが増えています。本記事では、ホテルマーケティングの基本から手順、施策アイディアまで紹介します。


※■POINT※

・顧客の需要に合わせた施策が必要となる

・自社の強みを把握し、他社と差別化することで効果的なマーケティングが可能

ホテルマーケティングの重要性とは?

ホテルマーケティングを理解し、その重要性を把握することが、顧客獲得やブランディングにつながります。ここでは、まずホテルマーケティングの基本を解説します。

そもそもホテルマーケティングとは?

ホテルマーケティングとは、宿泊客のニーズを把握し、自社の強みを最大限に活かして集客・売上向上・ブランド価値向上を目指す戦略的な活動のことを指します。単に広告を出すだけではなく、データ分析・ターゲティング・リピーター戦略・価格調整(ダイナミックプライシング)・口コミ管理・SNS活用など、多岐にわたる施策が含まれます。

具体的な流れは下記のとおりです。

1.市場・顧客ニーズの分析

・過去の宿泊データや口コミ分析を通じて、ターゲット顧客のニーズを把握

・例:「家族連れが多いのか?ビジネス利用が多いのか?」などを分析

2.商品・サービスの最適化

・分析結果をもとに、ターゲットに最適なプランやサービスを設計

・例:「ワーケーション向けの長期滞在プラン」「子連れファミリー向けの特典付き宿泊プラン」など

3.プロモーション戦略の策定・実施

・Web広告、SNSマーケティング、SEO対策、OTAの活用など、多様なチャネルを使って集客施策を展開

・例:「Instagramでのインフルエンサーマーケティング」「Googleホテル広告の活用」

4.データ分析と改善

・どの施策が効果的だったかを分析し、改善策を打ち出す

・例:「公式サイトの予約率を上げるために、直予約特典を強化」「口コミ対策を強化」

宿泊業界におけるマーケティングの役割

1. 宿泊業界の競争が激化する背景

近年、ホテルや旅館の数は増加しており、宿泊業界の競争は一層激しくなっています。特に以下の要因により、市場は大きく変化しています。

・新規ホテル・旅館の参入:大手ホテルチェーンの新規出店や、ブティックホテル・ラグジュアリーホテルの増加

・カプセルホテルやゲストハウスの台頭:手頃な価格帯で宿泊できる簡易宿所が増加し、宿泊客の選択肢が広がった

・インバウンド需要の変化:訪日外国人の増加に伴い、宿泊ニーズが多様化

このような状況下で、単に「宿泊施設を提供するだけ」では、集客競争に勝つことはできません。ここで重要になるのが「ホテルマーケティング」です。

2. 価格競争に巻き込まれないためのマーケティング戦略

簡易宿所の最大の強みは「低価格」です。宿泊客の中には「とにかく安く泊まりたい」という層も一定数います。しかし、すべてのホテルが価格競争に巻き込まれる必要はありません。むしろ、価格だけに頼らないマーケティング戦略を立てることで、「このホテルに泊まりたい」と思わせることが可能になります。

✅️価格以外の差別化ポイント

・ブランド価値を高める(「高級感」「特別な体験」「地域密着」などの特徴を打ち出す)

・ターゲット層を明確にする(ファミリー向け、ビジネス利用、カップル向けなど)

・顧客体験を強化する(SNS映えするデザインや、特別なサービスを提供)

・直予約の強化(公式サイトでの特典を増やし、OTA依存を軽減)

例えば、高価格帯のホテルは 「ラグジュアリー体験」 を前面に押し出し、ビジネスホテルは 「快適なワーケーション環境」 を訴求することで、それぞれの強みを活かしたマーケティングが可能です。

ホテルマーケティングにおける基本的な施策

ホテルマーケティングにおける集客方法は多岐に渡ります。施策に関する基本を理解することで、より効果的な手法を選びましょう。

情報発信

ホテルマーケティングにおける情報発信は、認知度向上・集客・ブランディング・リピーター獲得 という4つの目的を持っています。情報発信の手段としては、プレスリリース・SNS・自社サイト・メールマーケティング など、複数のチャネルを活用することが重要です。

✅️プレスリリースの活用

プレスリリースは、新しい宿泊プランやレストランのメニュー、リニューアル情報などを発表するための手段 です。効果的に活用することで、メディア掲載の機会を増やし、PR効果 を高めることができます。

・ニュース性を意識する(「新規オープン」「新プラン開始」など、話題性がある情報)

・ターゲットメディアを選定する(観光・グルメ・ビジネス系のメディアに適切な情報提供)

・画像や動画を活用する(視覚的に魅力を伝え、メディア掲載の可能性を高める)

✅️自社サイトの活用

SNSやプレスリリースで発信した情報を自社サイトに集約し、公式サイトの予約率を高めることが重要です。

・ブログ・ニュースページを活用

➡ ホテルの最新情報、特別プラン、観光情報を定期的に更新

・SEO対策を実施

➡ 「地域名+ホテル」「ホテル+ワーケーション」などのキーワードを活用

・直予約特典を強化

➡ OTAとの差別化を図り、公式サイト経由の予約を増やす

・バーチャルツアーを導入

➡ GoogleストリートビューやYouTubeで施設紹介動画を掲載

✅️SNSの活用

SNSも、ホテルの魅力を直接顧客に伝え、予約につなげるための重要なツールです。

・ホテルの「世界観」を表現する
➡ 例:「ラグジュアリー感」「温かみ」「地域文化の魅力」

・ターゲット層に合わせたコンテンツを作成
➡ 例:「Instagramなら映える写真」「YouTubeならルームツアー動画」

・UGC(ユーザー生成コンテンツ)を活用
➡ 宿泊客の投稿をリポストし、信頼性を高める

・ハッシュタグを活用
➡ 例:「#〇〇ホテル」「#温泉旅行」「#ワーケーション」など

イベント企画

イベント企画は、ホテルの魅力を効果的に伝えるだけでなく、新しいサービスや商品の発表、ブランド価値の向上にもつながります。例えば、新しい宿泊プランやレストランのメニューを発表する場としてイベントを開催すれば、メディアやインフルエンサーの注目を集めやすくなり、話題性を高めることができます。また、シーズナルイベントや地域と連携した催しを実施することで、ターゲット層に合わせた訴求が可能となり、新規顧客の獲得やリピーターの増加につながります。

効果的なイベント運営のためには、事前の告知とPR戦略が重要です。開催前にプレスリリースを作成し、観光・ライフスタイル系のメディアに配信することで、広く認知を得ることができます。また、InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを活用し、ビジュアルを重視した投稿を行うことで、ターゲット層の関心を引きやすくなります。さらに、イベント終了後も公式サイトやSNSでレポートを発信し、参加者の体験談や写真をシェアすることで、次回の集客につなげることが可能です。

取材対応

メディアからの取材対応は、ホテルのブランド価値を高め、広く認知を拡大するために重要なマーケティング手法の一つです。新聞や雑誌、オンラインメディア、テレビなど、取材を受ける機会があれば、単なる情報提供にとどまらず、ホテルの強みや独自性を印象付けることが求められます。

効果的な取材対応を行うためには、メディアの求める情報を理解し、ホテル側が伝えたいメッセージと調和させる工夫が必要です。例えば、取材前にプレスリリースを準備し、取材時には具体的なデータやエピソードを交えることで、より魅力的な記事や番組に仕上がる可能性が高まります。また、取材後は掲載・放送された記事や番組を自社の公式サイトやSNSで積極的にシェアすることで、さらなる認知拡大や信頼性の向上につなげることができます。

ホテルマーケティングの手順

効果的にホテルマーケティングを行うために、まず手順を確認しましょう。ホテルマーケティングは以下4つの手順で進行させます。

  1. ペルソナの設定

  2. 自社の強み分析(SWOT分析)

  3. コンセプト設計と戦略の立案、施策実施

  4. 施策の評価と改善

ペルソナの設定

ペルソナ設定とは「商品やサービスを使用する顧客像を定めること」です。年齢や性別はもちろん、趣味や行動パターンなども含めて、実在しそうな人物を作り上げます。

例えば「20〜30代前半の未婚男性、会社員で、休日はランニングや筋トレをしている。Instagramを活用し、ランニング仲間をフォローしている。将来は独立する夢を持っている」など、具体的に設定します。

ペルソナ設定を行うことで、顧客理解が深まり、顧客目線でマーケティングがしやすくなります。また、社内で顧客像を共有することで、施策立案や意思決定に役立てることも可能です。

ホテルにおけるペルソナ設定は、宿泊データを分析して、主要な顧客像を特定したうえで行いましょう。

自社の強み分析(SWOT分析)

自社の強みを明確にすることで、効果的にマーケティング施策を立案できます。そのために必要なのは、SWOT分析です。

SWOTとは4つある要素の頭文字で、各要素は内部環境と外部環境に分けられます。

  • 内部環境

    Strength(強み)/自社が持つ資産やブランド力といったプラス要因

    Weakness(弱み)/自社が抱える課題といったマイナス要因

  • 外部環境

    Opportunity(機会)/市場機会や競争力を高める外部のプラス要因

    Threat(脅威)/競合他社といった自社に影響する外部のマイナス要因

自社の強みと弱み、また外部からの影響も加味した現状を把握することで、改善点を見つけ出せるでしょう。

コンセプト設計と戦略の立案、施策実施

コンセプト設計により、ユーザーに対して提供する価値や自社サービス利用における恩恵を明確にしましょう。これにより競合他社との差別化やブランディングが期待できます。

コンセプト設計にはユーザー視点での考え方が重要になります。そのためペルソナ設定で決定したペルソナを想定し、ユーザーの望むことや課題を考慮しましょう。

コンセプト設計まで行えば、次は戦略の立案と施策の実施となります。事前に得たデータや設計に基づいて施策を実施しましょう。その際、予算配分を決定してから施策を実施すると良いです。

施策の評価と改善

マーケティング施策は、実施後に効果を測定し、改善を行うことが重要です。得られたデータを基に次の施策に活かしましょう。

ホテルマーケティングの効果測定では、KPI(重要業績評価指標)を設定します。客室稼働率や平均客室単価、顧客満足度などに設定しましょう。KPIの目標値と実績に大きな違いがあるならば、KPI設定の見直しや、日々の業務の見直しを行います。

予約システムや顧客アンケートを活用してデータ収集を行い、定期的に分析しレポートを作成します。その後、課題を解決するための対策を講じ、効果測定と改善のサイクルを回していきます。

オンラインを活用したホテルマーケティング施策4選

ここからは、オンラインを活用してできる、4通りのホテルマーケティング施策を解説します。オンラインでのマーケティングは組み合わせることで効果を高められるため、自社に合う戦略を複数実施してみましょう。

オンライン旅行代理店(OTA)マーケティング

オンライン旅行代理店(OTA)は、ホテルの認知度向上と集客において強力な手段です。。多くの旅行者は、Booking.com、Expedia、楽天トラベル、じゃらん などのOTAを利用して宿泊先を検索し、比較した上で予約を決定します。特に、新規顧客の獲得においては、OTAの利便性と影響力を活用することで、公式サイトだけではリーチできない層にアプローチできるメリットがあります。また、OTAではレビュー機能が充実しており、良い評価を獲得すれば、それがさらなる集客につながるという特性も持っています。

デメリットは、予約ごとに発生する手数料の高さや、価格競争に巻き込まれやすい点、管理の手間がかかる点です。最小限に抑えるためには、自社の強みと相性の良いOTAを選び、戦略的に活用する必要があり、例えば、ビジネス利用が多いホテルであれば、出張客の予約が多いプラットフォームを優先し、リゾートホテルであれば、観光客向けのOTAを活用することで、よりターゲットに適した集客が可能になります。また、OTA経由で集客した顧客を公式サイトでの直接予約につなげる施策を並行して実施することで、手数料負担を抑えつつリピーター獲得にもつなげることができます。

公式サイトの運用と見直し

ホテルの公式サイトは、単なる情報提供の場ではなく、直接予約を増やすための重要なマーケティングツール です。公式サイトを適切に運用し、定期的に見直すことで、オンライン旅行代理店への依存を減らし、利益率の向上につなげることができます。特に、宿泊施設の基本情報だけでなく、季節ごとの特別プラン、周辺イベント情報、宿泊体験レポート などを充実させることで、サイト訪問者の関心を引き、ブランディングにも貢献します。また、SEO対策を施し、Google検索からの流入を増やすことで、新規顧客の獲得も可能になります。

サイトの見直し時は、ユーザーがスムーズに予約できる導線設計が重要 です。例えば、どのページからでも簡単に予約ページへアクセスできるようにボタンを配置したり、スマートフォンでも快適に閲覧できるようにモバイル対応を強化したりすることで、ユーザーの離脱を防ぐことができます。また、Googleアナリティクスやヒートマップツールを活用し、どのページでユーザーが離脱しているかを分析することで、改善点を明確にし、コンバージョン率の向上につなげることが可能です。

SNSマーケティング

SNSはホテルマーケティングにおいて、認知度向上やブランディング、ユーザーとのエンゲージメントを高める強力なツールです。特にInstagram・TikTok・YouTubeのショート動画 は、視覚的に訴求力があり、若年層を中心に高い拡散効果を持っています。

例えば、「ホテルのルームツアー」「宿泊体験レビュー」「朝食ビュッフェの紹介」 などのコンテンツは、視聴者の関心を引き、宿泊予約につながる可能性が高まります。また、ストーリーズやライブ配信を活用すれば、リアルタイムでの情報発信ができ、フォロワーとの距離を縮めることが可能です。

ユーザー参加型のキャンペーンやハッシュタグ施策も有効です。宿泊者に共通のハッシュタグを付けた投稿を促し、その投稿に対してホテル側が「いいね」やコメントを返すことで、顧客との関係を深めることができます。

MEO対策とローカル検索の最適化

ホテルマーケティングでは、公式サイトなどの自社情報に触れてもらうことが重要です。そこでMEO対策とローカル検索の最適化が鍵となります。

Googleマップや検索エンジンで「地域名+ホテル」などのキーワードで上位表示されることは、新規顧客の獲得に大きく影響を与えます。例えば、「ホテル 東京」や「大阪 ビジネスホテル」 といった検索において、自社が検索結果の上位に表示されることで、宿泊検討中のユーザーへ効果的にアプローチすることが可能になります。

MEO対策では、Googleビジネスプロフィールの最適化が重要です。ホテルの正確な情報を登録し、高品質な写真を掲載することで、検索結果のクリック率が向上します。また、顧客の口コミへの返信を丁寧に行うことで、信頼性の高いホテルとして評価されやすくなり、予約率の向上にもつながります。ローカル検索に最適化されたコンテンツを自社サイトにも掲載 することで、Googleのアルゴリズムに好まれやすくなり、検索順位の向上が期待できます。

レビュー・口コミ管理

近年の宿泊予約は、口コミサイトや地図アプリ、オンライン旅行代理店のレビューを参考にする顧客が増えています。特に評価が高いホテルや旅館ほど、予約率が向上する傾向にあります。

重要なのは、GoogleマップやYahoo!マップといった地図アプリでの評価や、じゃらんや楽天トラベルといったオンライン旅行代理店での評価や良い評価の口コミだけではありません。

良い評価の口コミを活用するだけでなく、悪い評価への対応も重要 です。ネガティブな口コミに対して誠実な返信を行うことで、サービス改善の姿勢を示し、信頼感を高めることができます。また、インフルエンサーや宿泊体験レビューを発信する旅行ブロガーに利用してもらい、第三者視点でのリアルな口コミを拡散してもらうプロモーション施策 も効果的です。こうした口コミマーケティングを戦略的に活用することで、ホテルのブランド価値を向上させ、より多くの予約獲得につなげることができます。

オンライン施策にはイクシアスの「STOREPAD」

オンライン施策は、複数の手段を組み合わせることで効果が高まります。しかし、複数のオンライン旅行代理店やSNS、サイトを管理するのは難しく、更新が遅れると逆効果になることもあります。

そこで役立つのが、イクシアス株式会社の「STOREPAD」です。

このプラットフォームは、オンライン旅行代理店やSNS、地図アプリと連携して、複数の媒体に一括で情報を発信できます。また、口コミの分析や返信も可能です。これにより、管理が簡単になり、定期的な更新もスムーズに行えます。

AIが口コミを分析して返信案を作成する機能も搭載されており、オンライン旅行代理店を含む全媒体への返信が、プラットフォーム上から直接できます。

複数媒体の管理工数を圧倒的に削減できるため、ぜひ導入を検討してみてください。

まとめ

ホテル収益拡大・安定には、マーケティングが欠かせません。特にオンライン施策のノウハウは日々進化しており、定期的な更新や複数媒体の組み合わせで大きな効果を期待できます。

ホテルマーケティングは、競争の激しい宿泊業界において、顧客獲得やブランド価値の向上に重要な役割を果たします。この記事では、ホテルマーケティングの基本的な手順やオンライン施策の活用方法を解説しました。効果的なマーケティング施策を実践する際に、ぜひ参考にしてみてください。


お役立ち資料

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    監修者プロフィール

    遠藤 啓成(Endo Hiromasa)

    イクシアス株式会社 マーケティング・セールス室 室長。USENにてPOSレジをはじめとするDXサービス全般のマーケティングや事業企画、店舗事業推進部企画課課長として飲食店やホテルの運営にも従事。複雑化する店舗のWEB集客課題を解決したいという強い思いからイクシアスに参画。フリーランスの美容師としても活動中。管理美容師、化粧品検定1級、食品衛生管理責任者、防火防災管理者、ITパスポートを保有。USEN時代には、優れた業績を評価されGOODJOB賞を受賞。

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