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外国人観光客によるマナー問題とは?起きうるマナー違反を想定して対策しよう 

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訪日外国人の増加に伴い、日本の観光地では 列の割り込み・ゴミ放置・無断撮影 などのマナー問題が目立っています。SNSやインフルエンサーによる拡散で、地域の評判や観光地のブランドイメージが損なわれるケースも増えています。

店舗や観光施設の責任者にとっては、こうしたトラブルを未然に防ぐと同時に、外国人客の満足度を高める工夫が欠かせません。

本記事では、オーバーツーリズムがもたらす影響から代表的なマナー違反、そして現場ですぐ実践できる対策までを整理して解説します。

POINT※

・オーバーツーリズムの対策を講じないと、マナー違反や地域住民への悪影響、満足度低下につながる

・日本のルールを知らない外国人観光客によるマナー違反や無断キャンセル、無断撮影などが問題化している

オーバーツーリズムがもたらす問題

近年、特定の地域に観光客が集中する「オーバーツーリズム」が深刻化しています。観光地が過度に混雑すると、地域住民の生活に支障をきたすだけでなく、観光客自身の満足度も下がってしまいます。これは日本に限らず、世界中で共通する課題です。ここでは、オーバーツーリズムによって引き起こされる主な問題を整理します。

マナー違反や騒音・迷惑行為

2010年代半ばから急増した民泊利用は、地域住民と観光客の摩擦を顕在化させました。夜中の騒音、ゴミ出しルールを守らない行為、スーツケースを引きずる音などが住民から問題視されています。住宅街に立地する民泊が多いことも背景にあります。

さらに近年は、迷惑行為をSNSに投稿する「迷惑系インフルエンサー」の存在も問題視されています。墓地で供え物を食べる動画や、文化財に触れる様子を拡散するケースがあり、観光地のイメージを大きく損なっています。

地域住民の生活環境の悪化や渋滞

京都はオーバーツーリズムの影響を強く受けている代表例です。市バスが観光客で満員になり、地元住民が日常的に利用できない状況が続いています。

住民からは次のような声が挙がっています。

  • 「観光客が多くてバスに乗れない」

  • 「大型スーツケースが歩道をふさぎ、渋滞を招いている」

加えて、観光需要の高まりから住宅が宿泊施設に転用され、家賃の高騰が発生しています。住民が地域を離れ、コミュニティが衰退するリスクも高まっています。

観光客の満足度低下

観光客にとってもオーバーツーリズムはマイナスです。人混みや交通混雑により、観光体験の価値は大幅に下がります。

  • 有名スポットで写真を撮れない

  • 期待していた体験がストレスに変わる

  • SNSで否定的な口コミが拡散する

上記の要因は観光地のブランドイメージを損ない、リピーター獲得の妨げとなります。結果的に、地域全体の観光力が低下してしまいます。

外国人観光客によるマナー問題とは?

外国人観光客のマナー問題を一方的に「モラルの欠如」と決めつけるのは早計です。多くの場合、情報不足や文化的背景の違いが原因です。代表的な6つのマナー違反と、その背景を解説します。

1.ゴミのマナー違反

観光地では、食べ歩きに伴うプラスチック容器や紙カップのポイ捨てが目立ちます。

一方で、外国人からは「日本はゴミ箱が少なすぎる」との声も多く、文化の違いが問題を生んでいます。日本では景観保護やテロ対策を理由に公共のゴミ箱が少なく、過去には家庭ゴミの持ち込み問題もあり設置が制限されてきました。

つまり「ポイ捨て=モラルの欠如」ではなく、インフラの違いも影響していると理解することが重要です。

2.無断キャンセルやノーショー問題

飲食店や宿泊施設で深刻なのが「ノーショー(予約したのに来店しない)」です。原因の多くはデポジット制度の未導入にあります。以下のような行為により、用意した食材や席が無駄になり、店舗の損失が拡大します。

  • 複数の店舗を予約し、当日気分で選ぶ

  • 予約保証金が不要のため、キャンセルしても損がない

特にインバウンド客が多い飲食店では経営への打撃が大きく、制度設計の見直しが急務です。

3.写真や動画撮影時のマナー違反

人気スポットでは、撮影目的のマナー違反が絶えません。

  • 私有地への無断侵入

  • 撮影機材の放置

  • 騒音やゴミの放置

実際、富士山が望めるコンビニ前では迷惑行為の増加により幕が設置され、景観が遮断される事態となりました。

「撮影OK=SNS投稿もOK」と誤解するケースもあり、トラブルの原因になっています。

4.舞妓パパラッチのような人物の無断撮影

京都・祇園の花見小路では、芸舞妓を執拗に撮影する「舞妓パパラッチ」が問題化しています。帰宅を追跡したり、私生活を侵害する行為も確認されています。被害は芸舞妓に限らず、着物姿の観光客や地元住民にも及び、無断撮影によるトラブルが相次いでいます。

5.列の割り込み

日本では「列に並ぶ」ことが当然のマナーとされていますが、一部の観光客にはその認識がありません。「急いでいるから問題ない」と割り込みをしてしまうケースが見られます。

これは日本だけの問題ではなく、2025年8月にはシンガポールのテーマパークで割り込みを注意された観光客が暴言を吐き、大きな騒動に発展しました。割り込みそのものが迷惑行為ですが、威圧的な態度は治安リスクにつながり、場合によっては法的問題に発展する恐れもあります。

6.治安問題 

北海道・小樽市のJR朝里駅では、映画のロケ地を訪れる観光客が線路に侵入する事例が頻発し、2025年1月には死亡事故も発生しました。線路内立ち入りは重大事故やダイヤ乱れを引き起こし、住民の生活にも影響します。さらに、日本はベンチが少ないことから道路に座り込む観光客も多く、交通の妨げとなっています。

外国人観光客のマナー問題に対する効果的な対策

外国人観光客のマナー問題は「情報不足」「習慣の違い」が主因です。受け入れ側で事前に案内を整え、事後対応を仕組化することでトラブルを減らせます。以下では現場で実行しやすい対策を3つ、具体例と実装ポイントを添えて紹介します。

1.マナーを知ってもらう仕組みづくり

観光地でのマナー啓発は「伝え方」が成否を分けます。文字だけでなく、視覚的・多言語での案内が効果的です。

実施例とポイントは以下のとおりです。

実施例(自治体や観光地)

店舗でできること(即効性あり)

  • 入口・レジ・トイレ横に多言語サイン+QRコードを設置する。

  • 「英語」「中文(簡体/繁体)」「한국어」を最低ラインにし、来訪国に応じて追加する。

表現の工夫(伝わる案内)

  • 短く、肯定文で書く(例:Please keep the area clean. / ゴミは必ず所定の場所へ)。

  • アイコン(ゴミ箱・撮影禁止・静粛)の併用で言語の壁を低減する。

効果測定
問題報告数、ゴミ回収回数、来訪者アンケートで「理解度」をチェックする。

短いメッセージと視覚要素の組合せが、注意喚起の成功率を高めます。

2.事前決済やデポジット制度の導入

ノーショー(予約したのに来店しない)は、食材・人件費の無駄につながる深刻な問題です。事前決済やデポジット制度で防止できます。

導入手段

  • オンライン予約時にクレジット事前決済、または当日決済の事前カード承認を行う。

  • 予約サイトの「キャンセル規定(例:48時間前まで無料、以降○%)」を明示する。

運用の流れ

  • 予約時に同意画面でキャンセル規約を表示する。

  • 予約確認メールに決済リンクとリマインド(72時間/24時間前)を送る。

  • ノーショー発生時は規約に基づき課金または次回利用制限を運用する。

注意点

  • 支払い方法は多国籍対応(主要カード・QR決済・Pay系)を可能にする。

  • キャンセルポリシーは明確に、英語を含む複数言語で提示する。

効果測定
ノーショー率、予約から実来店率、事前決済率を月次で確認する。

事前決済はトラブル防止と運営効率化の両面で有効です。

3.英語対応ができる体制を整える

専任スタッフだけに頼らず、日常業務の中で自然に使える環境づくりが大切です。看板や資料よりも「現場ですぐに活かせる道具」が効果的です。

すぐに使えるアイテム

  • 定型フレーズカード(英語/中国語/韓国語)をレジや厨房に配置

  • 写真付き・多言語対応のQRメニューを用意

  • ピクトグラム+短い英語文(例:"No littering. Please use the bins.")を掲示

人材・ツール

  • シフトに必ず1人は英語対応できるスタッフを配置

  • 音声翻訳アプリや簡易翻訳テンプレートを導入

接客トレーニング

  • 「笑顔・ジェスチャー・ゆっくり話す」を徹底

  • よくある質問(アレルギー、支払い、トイレ案内など)をQ&A化して共有

すぐ使える英語フレーズ例

  • Welcome! How many people?

  • We accept credit cards here.

  • Please wait in line.

  • Sorry for the inconvenience. We'll fix it.

英語対応は「道具」と「習慣」を整えることで、コストを抑えながら十分な効果を発揮します。

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訪日外国人が増えるにつれて、インバウンド対策の重要性が高まっています。

中でも注目されているのが、オンライン予約サイトに投稿される口コミへの対応です。旅行者の多くは事前にレビューをチェックし、その内容が来店の判断材料になります。

つまり、口コミの管理はお店の集客に直結する大切な要素です。

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    監修者プロフィール

    遠藤 啓成(Endo Hiromasa)

    イクシアス株式会社 マーケティング・セールス室 室長。USENにてPOSレジをはじめとするDXサービス全般のマーケティングや事業企画、店舗事業推進部企画課課長として飲食店やホテルの運営にも従事。複雑化する店舗のWEB集客課題を解決したいという強い思いからイクシアスに参画。フリーランスの美容師としても活動中。管理美容師、化粧品検定1級、食品衛生管理責任者、防火防災管理者、ITパスポートを保有。USEN時代には、優れた業績を評価されGOODJOB賞を受賞。

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