
海外からの観光客が急増し、店舗や観光地では英語での接客が日常になりつつあります。とはいえ、完璧な英語を話す必要はありません。伝える姿勢と、いくつかの定型フレーズがあれば十分対応できます。
この記事では、飲食店・小売店などの現場で使える接客英語の例文集や、外国人観光客対応をスムーズにするコツを紹介します。英語が苦手でも安心して使える、実践的な内容です。
※■POINT※
・英語は広く親しまれているため、あらゆる観光客に対応できる
・接客での会話、案内板の英語対応、SNSの英語翻訳をいかして外国人観光客を呼ぼう

外国人観光客とコミュニケーションをとる際、「流暢に話さなければ」と構える必要はありません。中学で学ぶ基礎英語でも、単語と簡単な文法を使えば十分に意思疎通が可能です。大切なのは、相手に伝えようとする姿勢と、現場で使える道具や表現を活用することです。
日常的な接客では、eat・drink・water・cashなど、中学校で習うレベルの基本的な単語を覚えておくと便利です。例えば飲食店での注文確認や、レジでの会計対応など、簡単な単語の組み合わせで意思疎通ができます。複雑な文法や長文を覚えるよりも、まずは現場でよく使う単語を優先的に押さえることが効果的です。
言葉だけで伝えるのが難しい場面では、非言語コミュニケーションを積極的に使いましょう。英語が完全でなくても「伝えようとする努力」そのものが、外国人観光客に好印象を与えます。
コミュニケーションの具体例
知っている簡単な英単語を使用する
Google翻訳や翻訳機を活用する
文字・写真・イラストを使い、指差しで案内する
ジェスチャーやハンドサインで補助する
アイコンタクトで安心感を与える
声のトーンを明るく、感情表現を少し大げさにする
これらの方法は、英語が苦手でも十分に有効です。
販売店や飲食店などで繰り返し使う英語表現は、定型フレーズとして暗記しておくと安心です。反復して使えば自然に口に出せるようになり、外国人観光客とのやり取りにも落ち着いて対応できます。
接客時の具体的なシチュエーション例
席への案内:「This way, please.(こちらへどうぞ)」
メニューの説明:「Here is our menu.(こちらがメニューです)」
おすすめ商品の紹介:「Today’s special is sushi.(本日のおすすめは寿司です)」
アレルギーの確認:「Do you have any food allergies?(アレルギーはありますか)」
サイズの説明:「This is medium size.(こちらはMサイズです)」
試着時のサポート:「You can try it on.(ご試着いただけます)」
会計対応:「Would you like to pay by cash or card?(お支払いは現金とカードどちらですか)」
店内案内:「Restroom is over there.(トイレはあちらです)」
これらの場面で、あらかじめフレーズを用意しておくことで、現場での対応スピードと精度が向上します。
接客現場では、あらかじめ定型フレーズを覚えておくことがポイントです。ここでは、入店から会計まで、具体的な場面別のフレーズと使い方を紹介します。
英語圏には「いらっしゃいませ」に相当する表現はありません。時間帯に合わせた自然なあいさつで迎えましょう。
フレーズ | 日本語 |
|---|---|
How are you?/Hello,Welcome! | こんにちは/いらっしゃいませ |
Good morning/afternoon/evening. | おはようございます/こんにちは/こんばんは |
Please follow me. | こちらへどうぞ |
予約を確認する際には、次のように尋ねます。
フレーズ | 日本語 |
Do you have a reservation? | ご予約はされていますか |
May I have your name/phone number? | あなたのお名前/電話番号を教えてください |
注文時は、短く丁寧な質問形式で会話を進めるのが基本です。
フレーズ | 日本語 |
Are you ready to order? | ご注文はお決まりですか |
Would you like to order now? | 今、ご注文しますか |
Would you like anything to drink? | お飲み物はいかがですか |
Can I recommend a dish? | おすすめの料理を紹介してもよろしいですか |
Would you like anything else? | 他に追加されるものはございますか |
Let me repeat your order. | ご注文を繰り返します |
会計は最後の印象を決める大切な場面です。支払い方法や金額確認など、シンプルな英語表現で対応しましょう。
フレーズ | 日本語 |
How would you like to pay? | お支払い方法はいかがいたしますか |
Would you like to pay by card or cash? | お支払いは現金とカードどちらにしますか |
Sorry, but we only accept cash. | 申し訳ございませんが、お支払いは現金のみとなっております |
You can also pay by QR code. | QRコードのお支払いも可能です |
Would you like to pay separately? | 別々に会計されますか |
Here is your change. | こちらがお釣りです |
Have a nice day/evening. | 良い1日を/夜を |
観光地や商業施設では、道を尋ねられる場面も多くあります。難しい単語は不要で、簡単な英語とジェスチャーで十分に案内可能です。
フレーズ | 日本語 |
Are you alright? | 大丈夫ですか |
Can I help you? | 何かお困りですか |
Do you need any help? | 助けが必要ですか |
Shall I go with you? | 一緒に行きましょうか |
Go straight, and turn right at the next light. | まっすぐ進んで、次の信号を右に曲がってください |
I’ll show you the way. Please follow me. | 道順を案内します。ついてきてください |
I’m not sure where that is, so let me ask someone else for you. | それがどこにあるのか分からないので、誰かに聞いてあげます |
伝えたい単語が分からない場合は、Google翻訳を活用することも有効です。
飲食店では、アレルギーや宗教・文化的な制限への配慮が欠かせません。体調や信仰に関わるため、事前確認を行いましょう。
フレーズ | 日本語 |
Do you have any food allergies? | 食物アレルギーはありますか |
Are there any ingredients you need us to avoid? | 避けてほしい食材はありますか |
宗教や文化に配慮できる範囲で対応することも重要です。
フレーズ | 日本語 |
This dish does not contain pork. | この料理には豚肉は使用していません |
This is suitable for vegetarians. | こちらはベジタリアン向けの料理です |

言語に関わらず、慣れた言葉ほど早口になりがちです。しかし、相手に内容が伝わらなければ会話は成立しません。現場で外国人観光客と接する店長やスタッフが実践しやすい、会話をスムーズに進めるためのポイントを紹介します。
英語接客では、聞き取りやすい速度と発音を意識することが基本です。英語が母語でない観光客や、聞き取りに不安がある方にも伝わるように、「ゆっくり、はっきり話す」習慣を身につけましょう。
実践ポイント
重要な単語はゆっくり、少し強調して発音する
長い文章は短く区切る
聞き返されても焦らず、落ち着いて繰り返す
言葉だけでは伝わりにくい場面では、視覚的な補助が効果的です。メニューや商品を指差す、簡単なジェスチャーを交えることで、理解度が大きく高まります。ただし、国や文化によって意味が異なる動作もあるため注意が必要です。
ジェスチャーの例
インド圏:首を傾げる=同意
欧米圏:手招きは手を上に向ける=呼ぶ/下に向ける=退ける
欧米圏:否定は首を横に振る
頭を縦に振る相槌は「会話を早く終わらせたい」と誤解される場合あり
活用のポイント
文化の違いを意識してジェスチャーを選ぶ
「指差し+簡単な単語」で理解をサポート
写真やメニューを見せながら案内すると効果的
外国人観光客の中には、英語が得意でない方も多くいます。そのため、難しい表現を避けてシンプルな単語を中心に伝えることが大切です。区切りながら話すと理解されやすく、相手の表情から理解度を確認できます。
簡単な単語例
Credit(カード)
Food(食べ物)
Big(大きい)
Kind(優しい)
Travel(旅行する)
See(見る)
Reserve(予約する)
restroom(トイレ)
実践ポイント
キーワードを中心に会話を組み立てる
相手が理解しているか確認する
繰り返し使うことで自然に伝わる
簡単な疑問文を使うことで、初対面の外国人観光客も安心して答えられます。軽い雑談(スモールトーク)として活用すると、距離を縮めることもできます。
以下は、フレーズの一例です。
フレーズ | 日本語 |
Is this your first time in Japan? | 日本は今回が初めてですか |
Are you interested in Japanese history? | 日本の歴史に興味はありますか |
Do you have a reservation? | ご予約はありますか |
Is this OK? | これで問題ないですか |
訪日外国人観光客にとって、言語の壁は大きな悩みです。特に、飲食店では多言語表示が不十分なことによる不便さが顕著で、接客や案内の改善が求められます。店舗側にとっては、来店前から滞在中までの「情報のわかりやすさ」を整えることが、満足度とリピート率を高める鍵になります。
円滑なコミュニケーションには、多言語対応のメニューや案内表示が不可欠です。英語が苦手なスタッフでも、以下の対応で十分に準備できます。
メニュー・ガイドの多言語化
英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語など、主要言語に対応
視覚的な補助
写真やイラストを多用して、言葉だけでなく見た目でも理解を促進
内容の差別化
日本人向けのメニューと外国人向けに情報を分け、文化や習慣に配慮
事前トラブルの回避
よくある質問への回答や注意点を明記しておく
簡単な店内案内表示
「Wi-Fiあります」「トイレは奥です」など、Google翻訳を活用して簡単に作成
WebサイトやAIチャットの導入
多言語チャットボットで、来店前の質問や予約対応をサポート
上記の対応を行うと、スタッフが言語に自信がなくても、外国人観光客は安心して利用できます。
外国人観光客は来店前にWeb情報を確認する傾向が強く、多言語での発信が集客につながります。
SNS活用
Facebook、Instagram、KakaoTalkなどで写真と投稿を多言語化
店舗紹介動画やショートリールを活用して、視覚的に魅力を伝える
翻訳ツールを活用し、キャプションやハッシュタグを英語・中国語などで併記する
口コミサイト登録
TripAdvisorやGoogleレビューに店舗情報を登録(無料)
外国語の口コミにも簡単な英語で返信し、誠実な印象を与える
口コミやSNSでの情報発信は、SEO効果にも直結します。高評価の口コミは、Google検索で上位表示されやすくなるため、実際の集客にも大きく貢献します。
外国人観光客向けの対応を強化した店舗では、売上や集客の向上が確認されています。たとえば九州の観光地では、地域の飲食店を対象に、英語表記のメニュー作成と外国人向けのご当地メニュー導入を実施しました。単なる翻訳ではなく、外国人の味覚や食文化に合わせたメニュー開発により、来店率が大幅に増加し、地域全体の活性化にもつながっています。
丁寧な英語対応や柔軟な接客は、外国人観光客にとって「印象に残る体験」となります。欧米では来店前に口コミを確認する文化が強く、GoogleレビューやTripAdvisorなどの高評価が来店意欲を左右します。
たとえば、スタッフが注文方法やメニュー内容を英語で案内し、外国人客の要望に応じたメニュー調整を行うと、体験に基づく高評価が自然と集まり、将来的な来店促進に結び付きます。
メニュー表や予約システムを多言語化することで、言語の壁による不安を取り除けます。外国人観光客が安心して利用できる環境が整えば、自然と来店機会が増加します。
実際に多言語対応を行った店舗では、海外観光客の来店数が増加し、既存顧客への影響も含めて売上の相乗効果が確認されています。また、複数言語でメニューや予約を提供することで、さまざまな国・地域の観光客へのアプローチも可能です。
イクシアス株式会社が提供する「STOREPAD」は、外国人観光客の対応を手軽に実現できる機能を備えています。
メニュー翻訳
英語・中国語(繁体字・簡体字)・韓国語のメニューページを簡単に作成でき、言語の壁を気にせず来店を促せます。
Googleビジネスプロフィールの多言語対応
店舗情報を外国人観光客向けに正確に届けることができ、情報不足による機会損失を防ぎます。
口コミ・投稿の自動翻訳
GoogleマップやSNSへの返信を自動で翻訳し、口コミ対応の手間を大幅に軽減します。
海外サイトとの連携
ポータルサイトや複数の媒体に一括で情報を反映でき、集客の幅を広げやすくなります。
さらに、口コミ分析やアンケート作成、投稿テンプレートの活用、店舗・SNS管理など、日常の運営を効率化する機能も豊富です。インバウンド対応と通常業務を無理なく両立でき、自然な形で集客や売上の向上につなげられます。
店舗ビジネスの成功を左右するのは「集客」と「顧客満足度」です。店舗事業者が押さえるべき基本的な集客手法から、ポータルサイトやホームページの活用法、Googleビジネスプロフィールの攻略ポイント、SNSマーケティングの基礎知識、さらにはUGC(ユーザー生成コンテンツ)や口コミの活用まで、実践的なノウハウをぎゅっと詰め込みました。 無料でダウンロードできますので、ぜひお店の集客やマーケティングに役立ててください。
監修者プロフィール
折川 穣(Jo Orikawa)
IXYASのCMO。ex-Google。複数のスタートアップにて営業・マーケ・CS組織を立ち上げ、SaaSのAPI連携や販売代理モデルを構築。Microsoftではパートナーと連携し、AI市場の拡大戦略を推進。MAIAの取締役COOを兼務。https://www.linkedin.com/in/jorikawa/
