
インバウンド需要の拡大が続く中、レストラン業界でも訪日観光客をターゲットにした集客が欠かせなくなっています。そのためには、ホームページやSNSを活用した情報発信、ポータルサイトへの掲載が重要なカギを握ります。インターネット集客を効果的に活用することで、多言語対応やレビュー活用など、観光客が安心して店舗を選べる環境を整えることができます。
この記事では、訪日観光客を効率的に惹きつけたいレストランオーナーや経営者の方向けに、インバウンド集客の重要性と成功するための具体的な対策、実践事例を詳しく解説します。
※■POINT※
・インバウンド対策には多言語化が必要
・ホームページやSNS、ポータルサイトでの投稿が効果的

ここからはインバウンドの基礎知識について、以下の3つを紹介します。
そもそもインバウンドの意味とは
飲食店におけるインバウンドの重要性
インバウンドの現状
観光業界におけるインバウンドとは、外国人が日本を訪れ観光することを指します。インバウンドは新型コロナの影響で一時的に激減しましたが、水際対策の緩和をきっかけに、その数は回復傾向にあります。特にアジアや欧米からの観光客は、日本食や地元文化を体験するためにレストランを訪れる機会が多く、飲食業界にとってインバウンド対応は売上を伸ばす大きなチャンスとなっています。
インバウンドの増加により、特に飲食業界は海外の顧客を獲得する機会が増えます。その市場規模や経済効果は大きく、外国人観光客は店舗の収益向上に欠かせない存在といえるでしょう。
日本政府観光局(JNTO)発表資料によると、2024年9月の訪日外国人旅行者数(推計値)は、8ヶ月連続で同月過去最高を記録し、2,872,200人(前年同月比では31.5%増)と、2023年の年間客数を超えました。*¹
*¹出典:「日本政府観光局(JNTO)訪日外客数(2024年9月推計値)」
国・地域別訪日外国人数*²は、アジア圏が8割程度と高い割合を占めています。
2024年の観光庁発表資料によると、一人あたりの飲食費は、全国籍・地域において45,502円とのことでした。年々増加する外国人観光客を顧客にできれば、収益や販路拡大につながるでしょう。*³
一方、訪日外国人旅行者が増えたことで問題視されているのが、飲食店の当日キャンセルや、ノーショー(無断キャンセル)です。予約がキャンセルされると食材費・人件費がロスになるほか、予約で席を埋めていたことによる来店客の機会損失が発生します。
外国人観光客のなかには、他国と比較して提供される食事の量が少ない点に不満を感じて、クレームを入れる人もいます。団体旅行でも、食事量に対するクレームが多く、効果的にインバウンド集客をするには、外国人観光客の食事への配慮をする必要があります。
インバウンドが増加すると、予約についてのマナーだけでなく、ターゲットとなる外国人の食文化についての理解が必要です。
*³出典:国土交通省「令和6年版観光白書について(概要版)」
*⁴出典:観光庁「訪日外国人の消費動向」
レストランにおけるインバウンド対策は、以下の5つです。
多言語に対応したメニュー表を作る
宗教や思想、アレルギーに対応した料理を用意する
キャッシュレス決済を導入する
無料Wi-fiを設置する
外国語対応できるスタッフを採用する
観光庁がおこなった調査によると、外国人観光客が「訪日旅行中に全体を通して困ったこと」として、「施設等のスタッフのコミュニケーションがとれない」が上位に位置しています。また「多言語表示の少なさ・わかりにくさ(観光案内板・地図等)」の回答率も高く、外国人観光客の多くは、旅先で言語にまつわる不便さを感じています。*⁴
そこでメニュー表を作成する際は、文字だけでなく写真を載せると、外国人観光客が料理のイメージがしやすくなります。またメニュー表ではシンプルな言葉を使用し、料理の説明は翻訳アプリを導入すると、より良いサービスを提供できるでしょう。
*⁴出典:観光庁『令和5年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」調査結果』
宗教や思想、アレルギーに対応した料理の提供も大切です。
具体例で言えば、イスラム教の人は豚やアルコールを使用した料理は食べられず、ビーガンの人は肉や魚など、動物由来の食品や製品を積極的に食べようとはしません。また、アレルギーは命に関わるため、使用している食材の説明は必須です。特に卵や牛乳、小麦など、多くの料理で用いられる食材は、細心の注意を払いましょう。
これら、食事に制限や規定を設けている人々に対応した料理に対応すると、外国人観光客が安心して食事を楽しむ環境づくりができます。良質なサービス提供ができ、店舗の好意的な情報がSNSで拡散されれば、収益アップにもつながるでしょう。
事前に料理に使用されている食材名をリサーチしておき、多言語を用い口頭で説明できると、宗教や思想、アレルギーに対応したサービス提供が可能です。
キャッシュレスが日本よりも普及している国が多く、支払い方法が現金決済のみであれば、外国人が商品やサービスなどの購入を避ける可能性があります。また外国人観光客が日本のお金を使用するには、日本円への換金が必要で労力がかかる点から、キャッシュレス決済の導入は非常に大切です。
またキャッシュレス決済の導入は、現金管理の手間の削減ができるので、店舗にとってメリットが大きいといえます。
観光庁が平成30年度に実施したアンケート*⁵では、「無料公衆無線LAN(フリーWi-Fi)環境がない不便さ」を挙げた外国人観光客が18.7%でした。令和5年度の調査では、この割合は9.6%に減少しましたが、それでも旅行中の不満理由の上位に位置しています。
外国人観光客は、観光地や食事の予約、公共交通機関の利用方法や時刻表の確認などで、インターネットを頻繁に利用します。移動中のインターネットネット接続は欠かせないものです。そこで店舗に無料Wi-Fiを設置することで、ストレスなく快適に過ごせる環境を提供できます。
*⁵出典:観光庁「訪日外国人旅行者の受入環境に関する調査を実施しました」
外国語対応できるスタッフを採用すれば、サービスの満足度向上につながるだけではなく、リピーターの獲得にもつながります。もし海外出身のスタッフを採用する場合は、接客マナー・商品知識を学んでもらうための育成が必要です。また就労ビザの取得・住居の手配などの支援も欠かせません。

インバウンド対策で、インターネット集客する方法は以下の2つです。
ホームページやSNSでのインバウンド対策
ポータルサイトに登録しておく
外国人観光客は、旅行先やスケジュールを決める際にインターネットを活用します。そのため、公式ホームページを多言語対応にすることが重要です。多言語メニューのダウンロードリンク・アクセスマップ・店舗内の写真を用いた説明を追加すると、さらに効果的です。
またSNSを活用する場合は、訪日外国人に人気のあるInstagramやWeChatを使い、積極的に情報を発信しましょう。写真や動画など視覚的なコンテンツは、テキスト以上に外国人の興味を引く可能性があります。食文化をアピールする際には、こうした視覚的要素を取り入れるとより効果的です。
外国人観光客の多くは、Google MapsやTripAdvisorをはじめとしたポータルサイトを利用しています。こうした旅行者向けのサイトに店舗情報を登録することで、インバウンド対策につながります。
Google Mapsは多言語対応が進んでおり、登録した情報は自動で翻訳されます。英語や中国語、韓国語など主要言語にも対応しているため、外国人観光客は情報収集が簡単にできます。
TripAdvisorは世界最大級の旅行者向け口コミサイトです。無料で登録から掲載まで行え、写真や店舗情報の更新もアプリで簡単に管理できます。最新情報を継続的に提供しやすい点が特徴です。
イクシアス株式会社が提供する「STOREPAD」を活用すれば、ホームページからポータルサイトへの投稿までの一括管理が可能です。
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レストランがインバウンド対策を成功させるためには、インターネットでのマーケティング戦略が欠かせません。SNSを活用し、訪日外国人に人気のある多言語対応のポータルサイトに登録することで、効果的な集客が期待できます。また、宗教や思想に配慮したメニュー提供も重要です。
インバウンド需要は今後も拡大が予想されます。適切な対策を講じ、収益アップを目指しましょう。
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監修者プロフィール
遠藤 啓成(Endo Hiromasa)
イクシアス株式会社 マーケティング・セールス室 室長。USENにてPOSレジをはじめとするDXサービス全般のマーケティングや事業企画、店舗事業推進部企画課課長として飲食店やホテルの運営にも従事。複雑化する店舗のWEB集客課題を解決したいという強い思いからイクシアスに参画。フリーランスの美容師としても活動中。管理美容師、化粧品検定1級、食品衛生管理責任者、防火防災管理者、ITパスポートを保有。USEN時代には、優れた業績を評価されGOODJOB賞を受賞。
