
インターネット上で頻繁に見かけるようになった口コミですが、その情報は収集して分析することで自社の商品・サービスの改良や新開発に役立てることができます。しかし、口コミをどのように収集し、分析するのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか。今回は口コミの分析についての重要性やメリット・デメリット、分析すべき口コミの種類や具体的な分析方法を、詳細に解説します。
※■POINT※
口コミ分析は、今やマーケティングに欠かせない要素
口コミ分析で消費者のニーズを把握し、商品の改善や集客施策に活かそう
口コミ分析にはツールやサービスの導入も方法のひとつ、自社にとって最適な方法を選択しよう

まずは「口コミ分析」とはどういうものであるのかについて、概要を説明します。口コミを分析することの重要性は近年ますます高まってきています。その理由についても、以下でご紹介します。
X(旧Twitter)やFacebook、InstagramといったSNSや、レビューサイト、掲示板などに書かれている消費者の意見(口コミ)を集めて分析することを「口コミ分析」といいます。
本来「口コミ」という言葉は、「噂や評判を人から人へと伝える」ことを意味していました。インターネットの普及によって消費者側も自由に情報を発信できるようになってからは、Web上に投稿された商品・サービスへの感想や評価も含めて「口コミ」という言葉が使われるようになりました。
口コミとは、実際に商品・サービスを購入した消費者のいわば「本音の声」と言えます。そうした声を収集し分析することで、マーケティングに役立てたり、商品・サービスの改良や新開発に繋げたりすることができます。そのため、あらゆる業種において欠かすことのできない要素となっています。
近年、口コミ分析の需要が高まっていると言われています。その最大の理由として、SNSの利用率の拡大と利用時間の増加が挙げられます。SNSが普及する前は、GoogleやYahoo!といった検索エンジンを使った情報収集が一般的でした。
しかしSNSの普及に伴って、「#(ハッシュタグ)」での検索やリツイート機能によって口コミが拡散されるようになると、検索エンジンを介することなく口コミを目にする機会が増えました。また、SNSの口コミには一般の消費者による忖度のない本音が書かれていることがほとんどです。そのため信頼できる情報源として、購買行動にも大きく影響します。SNS上に口コミがあふれるようになった今、熾烈な市場競争に打ち勝つために、口コミ分析の重要性が高まっているのです。企業の強みを活かすチャンスと捉える一方で、炎上などのリスクを防ぐ目的においても、口コミ分析は避けては通れない課題となりつつあります。
先述したとおり、口コミ分析は需要が高まっており、重要性を増しています。以下でなぜ重要性が増しているのかについて、3つの理由をご紹介します。
口コミ分析の重要性が増している大きな理由のひとつは、近年、商品やサービスを購入する際に口コミを重視する消費者が増えていることです。マイボイスコム株式会社が2023年に行った調査によると、「商品・サービスの購入・利用時に口コミを参考にする」と答えた人は半数以上にのぼるという結果が出ています。このアンケートは6回目になりますが、口コミを参考にすると答えた消費者の割合はアンケートを行うたびに増加しており、今後も増加傾向が続くとみられています。
SNSを利用する人が増加したことも、口コミ分析の重要性を高めている理由のひとつに挙げられます。2023年12月時点での日本国内のSNSの利用者数は1億400万人にのぼります。総務省の「令和5年度 情報通信白書」によれば、2027年には日本のSNS利用者数が1億1,300万人にまで拡大すると予測されています。企業にとってもSNSはますます必要不可欠なツールになっていて、そうした背景から、口コミ分析がマーケティングにおける重要なポイントになっているのです。
現在では、消費者のニーズに応じて柔軟性のあるマーケティング施策が求められるようになっています。これも口コミ分析の重要性が増している理由のひとつです。特にX(旧Twitter)のようなリアルタイム性の高いSNSは、情報が拡散されるスピードが非常に速いため、消費者の反応や行動もめまぐるしく変わっていく傾向があります。そうした消費者の反応をいち早く認識し、キャンペーンやプロモーションの軌道修正などを柔軟に行えるかどうかがポイントです。
SNSのスピード感に遅れをとることなく、口コミ分析の結果を即座に反映させることができれば、企業への信頼や愛着を意味する「顧客ロイヤリティ」を高め、競争力アップに繋げることができるでしょう。
口コミとは消費者のリアルな感想であり、そこには商品の改善や開発のヒントがあります。従って、それを収集して分析することにはいくつものメリットがあります。以下で、具体的な口コミ分析で得られるメリットを3つご紹介します。
1つめのメリットは、消費者の本音の声を企業側が把握できることです。消費者からの口コミは、商品開発やニーズの把握に役立ちます。従来は、インタビューやアンケート調査などを行って消費者の声を収集するのが一般的でした。しかしこれらの方法はサンプルの数に限りがあるほか、企業側が設定した質問に答えることしかできないため、潜在的な意見を聞くことができないなどの欠点がありました。
他方、インターネット上に投稿された口コミは、時間や場所、サンプル数にとらわれることがありません。SNSを活用して日本中はもちろん、世界中の消費者からの意見を集めることも可能です。
また、消費者が投稿した口コミをリアルタイムで確認できます。消費者側もインタビューやアンケート調査に答えるよりも、はるかに短時間で手軽に発信できるというメリットもあります。そのため、従来の調査よりも格段に多くの消費者の声を集めることができるようになりました。
2つめのメリットは、新しいニーズやアイデアの発見ができることです。先述したように、従来の調査方法では、企業側が想定した質問に消費者が答える形でした。インターネット上で自由に投稿できる口コミであれば、思いがけない指摘や感想、意見も吸い上げることができます。そうした消費者からのコメントをヒントにすれば、今までつかみ取れていなかったニーズや思いつかなかったようなアイデアを発見することができるでしょう。
消費者の視点は一人ひとり異なります。さらに、従業員よりも消費者のほうが、実は長くその商品やサービスを利用していることも珍しくありません。実生活の中で利用した消費者だからこその視点を把握することで、社内では気づけなかったニーズやアイデアを生み出すきっかけになるでしょう。
口コミのなかには、どうしてもネガティブな内容のものもあるでしょう。しかし、一見、企業側にとっては都合の悪いネガティブな口コミも、商品やサービスの改善や開発に活かすことができます。否定的な意見のなかには「こうすれば使いやすくなると思う」とか、「説明書が分かりにくかった」といったように、具体的な改善点や要望といったヒントが書かれています。
むしろネガティブな意見も貴重な情報として積極的に吸い上げて参考にすることが、より良い商品・サービスの開発につながり、会社のさらなる成長を助けてくれることになるでしょう。
前章では口コミ分析の多くのメリットを解説しましたが、一方でデメリットについても認識しておく必要があります。以下で、口コミ分析における主なデメリットについてご紹介します。
特にSNSから口コミを収集する際の1つめのデメリットとしては、ユーザー層の特定が難しい点が挙げられます。SNSは匿名性が高く、アカウント情報として登録されている年齢や性別、居住地といったプロフィールも、本当であるとは限らないという点に注意しなければなりません。マーケティングにはユーザーの世代や家族構成、生活スタイルに合わせたニーズを把握する必要がある場合がありますが、そうした観点では、SNS上の口コミはデータの正確性が確保しづらいといえます。結果として分析結果の精度が落ちてしまうことが考えられます。
インターネット上に投稿される口コミの数は膨大です。その情報量も非常に多いため、内容の精査や抽出に手間がかかってしまいます。このことも、口コミ分析のデメリットのひとつです。
正確な分析を行うためには、目的に合った最適なデータを収集する必要があります。データが偏っていたり目的に沿っていなかったりすると、正確な分析結果が得られず、効果的にマーケティングに繋げられなくなる恐れもあるため、十分な注意が必要です。
先述したように、口コミ分析には多くの手間がかかります。それを軽減する方法として、口コミ分析のツールやサービスを利用することができます。ただそれらの導入にあたっては一定のコストが発生します。なかには無料で口コミの収集・分析を行えるツールもありますが、分析やレポートに時間がかかるものが多く、企業での活用にはあまり適していない場合が多いでしょう。それぞれのツールやサービスの機能や費用対効果をよく認識したうえで、自社の規模や目的に合った分析方法を選択することが大切です。

近年は、口コミの種類も多様化しています。この章では商品やサービスの開発、改良に役立てることができる口コミの種類を、5つご紹介します。これらの口コミから得た情報を自社のマーケティングに活かしましょう。
インターネット上には、口コミを投稿するための専用Webサイトである「口コミサイト」や、実際に商品・サービスを購入した消費者がレビューを投稿できる「レビューサイト」といったWebサイトが存在します。これらのサイトは、消費者の声を把握するうえで重要な情報源になります。
口コミサイトもレビューサイトも多くの場合、商品・サービスに対する評価を点数化したうえで、実際に利用して感じたことがテキスト形式で掲載されます。ポジティブな口コミはもちろんネガティブな口コミも含めて、消費者の正直な感想が多く寄せられるこうしたサイトを適切に活用できれば、ユーザーのさらなる購買に活かせるでしょう。
個人が運営するブログにも、商品・サービスの口コミが綴られていることがあります。ブログは、ひとつのテーマに関してまとまった情報が書かれることが多く、断続的に同じテーマの口コミが投稿される傾向にあります。また、他社製品やサービスとの比較が書かれているケースも多くあります。そのため自社の商品・サービスについて、どの点が評価されているのかが分かりやすく、アピールポイントや改善点の認識に繋げやすいというメリットがあります。一方で特定の投稿者の意見だけを参考にすると、情報の内容に偏りが生じる恐れもあることを認識したうえで活用しましょう。
X(旧Twitter)やInstagram、FacebookといったSNSへの投稿も、分析によって有益な情報が得られる口コミです。SNSは自由度が高いため、さまざまな消費者のさまざまな意見が投稿されているのが特徴です。テキスト以外にも画像や動画が添付されていることも多く、商品・サービスについて消費者同士が議論を交わしていることもあります。
なかでもX(旧Twitter)は手軽に投稿できることから消費者の直感的な意見が収集できます。一方で、投稿できる文字数は140文字と限られているため、詳細な情報を得るには不向きかもしれません。Instagramは画像や動画と相性のいい商品・サービスの口コミが多く投稿される傾向があります。また、Facebookは消費者による口コミの投稿の数はそれほど多くありませんが、他のSNSに比べて長文の投稿が主体のため、商品・サービスとじっくり向き合った消費者からの口コミを収集できます。
インターネット上にはさまざまな掲示板サイトがあり、そこにも自社の商品・サービスの口コミが書き込まれている可能性があります。特に掲示板では商品・サービスに対しての議論が交わされているケースも多く見られます。
ただ、他の媒体に比べて掲示板への書き込みはネガティブな口コミが多くなる傾向があります。また、古い情報も更新されず、そのままの形で掲示板に残ってしまうこともあるため注意が必要です。匿名で自由に書き込める点においても、情報の信ぴょう性に気を配る必要があります。
自社が運営する公式サイトやブログ、SNSアカウントなどに寄せられたコメントも、分析すべき重要な口コミのひとつです。手間をかけて公式サイトにコメントを寄せてくれる消費者は、企業に直接、感想・クレームを伝えることを目的としている場合が多いといえます。内容が好意的か批判的かどうかに関わらず、自社のブランドや商品・サービスに強い関心を持っている消費者だと考えられます。
そのため、こうした公式サイト、公式ブログや自社のSNSアカウントに直接寄せられたコメントについては、内容を分析するだけでなく、コメントへの適切な返信を行うことも大切です。丁寧に対応することで、顧客ロイヤリティを高めるチャンスに繋げましょう。
最後に、口コミの収集や分析には具体的にどのような方法があるのかについてご紹介します。以下で口コミの収集・分析の方法を4つご紹介します。
口コミの収集・分析の方法としてまず挙げられるのが「エゴサーチ」です。エゴサーチとは、検索エンジンなどを使って自社の社名や商品名などを検索することをいいます。エゴサーチによってヒットした口コミなどから、消費者からどのような評価を受けているのかが分かります。
SNS上の口コミについても検索でき、費用をかけずにもっとも手軽に実施できる口コミ収集・分析の方法といえます。ただ、すべて手作業で行おうとすると、担当者の業務負担が多くなるほか、分析結果についても精度が下がる可能性があるというデメリットもあります。
そこで、口コミの収集や分析を行うことができる分析ツールを導入することも、有効な手段の一つです。口コミ分析ツールを活用することで、SNSや口コミサイトなどに投稿された口コミを効率的に収集・分析できます。
消費者の属性ごとの分類や、SNSにおける検索上位のキーワード、トレンドとなっているトピックなど、さまざまな情報を把握できるため、精度の高い収集・分析が可能になります。ただし運用にはある程度のコストがかかるため、それぞれのツールの機能や費用を検討したうえで導入しましょう。
専門業者による分析サービスを利用するという方法もあります。予算や人材に余裕がない場合は、こうしたサービスを活用することも検討すると良いでしょう。口コミ分析サービスは、「指定したキーワードの口コミを収集・分析をし、データにまとめる」といった調査を自社の需要に応じて発注することができます。
ただし分析可能な内容については業者ごとに決まっているため、自由度はあまり高くありません。
口コミの収集・分析をマーケティング会社などの外部に委託することも手段のひとつです。専門的なノウハウや経験を持つ人材が口コミの収集・分析を請け負うため、自社で行うよりも高い精度の収集・分析が期待できるというメリットがあります。
また委託先によっては、分析したデータをもとに具体的な施策の改善など、コンサルティングを実施してくれる場合もあり、口コミの分析から反映までの業務を包括的にアドバイスしてもらうことができます。
口コミ分析はマンパワーで行うこともできますが、手間と時間がかかるため、口コミ分析サービスや分析ツールの導入をおすすめします。高い精度の口コミ分析を行うことができれば、消費者のニーズを正しく把握し、自社の商品・サービスの改善や新規施策に繋げることができます。口コミ分析は、事業を大きく飛躍させる可能性を秘めているのです。口コミ対策や分析が必要だと感じている方は、STOREPADの利用をぜひご検討ください。
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監修者プロフィール
遠藤 啓成(Endo Hiromasa)
イクシアス株式会社 マーケティング・セールス室 室長。USENにてPOSレジをはじめとするDXサービス全般のマーケティングや事業企画、店舗事業推進部企画課課長として飲食店やホテルの運営にも従事。複雑化する店舗のWEB集客課題を解決したいという強い思いからイクシアスに参画。フリーランスの美容師としても活動中。管理美容師、化粧品検定1級、食品衛生管理責任者、防火防災管理者、ITパスポートを保有。USEN時代には、優れた業績を評価されGOODJOB賞を受賞。
