
Googleの口コミは店舗運営の参考になる一方、否定的な意見をもらう場合もあります。中には、悪質な誹謗中傷を含んだ投稿があるのも事実です。
Google口コミに対する開示請求の可否と手続き方法をわかりやすく解説します。さらに、ネガティブな投稿への正しい対処法と、高評価を増やす5つの実践施策まで網羅的にお伝えします。
※■POINT※
Googleの口コミは開示請求できるが、弁護士を通さなければ難しい
真っ当な批判は真摯に受け止め、良い口コミを増やすための施策を行う

Googleマップの口コミは、店舗選びにおいて影響力が大きく、運営者にとっても重要な情報源です。しかし中には、事実に反する内容や悪意ある誹謗中傷が投稿され、店舗の評判や売上に深刻な影響を与えるケースもあります。こうした悪質な口コミに対し、投稿者の情報開示を求める「開示請求」は可能なのでしょうか?
はじめに、開示請求ができるケースや手続きの手順について解説します。
結論からいえば、Googleの口コミに対する開示請求は可能です。
通常はGoogleへの削除依頼が先に検討されますが、悪質な投稿者に対して法的責任を問いたい場合には、発信者情報の開示を請求する流れになります。
具体的には、以下のような口コミが対象となります。
事実に反している内容
店舗または従業員の社会的評価を著しく低下させる表現
意図的な営業妨害、嫌がらせと見なされる書き込み
これらの条件に該当する場合、名誉毀損や業務妨害などの法的責任を追及することが可能です。ただし、実際に開示請求を進めるには、口コミが違法と判断されるだけの根拠や証拠が求められます。また、Googleや通信事業者に対する法的手続きが必要となるため、個人で対応するのは難しいのが実情です。
そのため、悪質な口コミに対応する際は、インターネット問題に詳しい弁護士に相談することが現実的な解決策となります。
口コミが他者の社会的評価を著しく損なう内容であれば、名誉毀損に該当し、開示請求が認められる可能性があります。
代表的な例としては、以下のような投稿が挙げられます。
「この店の〇〇という従業員は犯罪行為をしている」
「スタッフが不倫している」
「腐った食材を出された」「異物が混入していた」などの虚偽の内容
「〇〇というひどい対応をされた(実際は来店していない)」という捏造
このような口コミは、閲覧者に不正確な印象を与え、店舗の信用や集客に直結する深刻な影響を与えかねません。こうした投稿があった場合は放置せず、証拠として保存した上で、専門家に相談しながら法的措置を検討することが重要です。
ここでは、実際に開示請求の手続きを行う際の、具体的な方法や流れを解説します。
まずは、Googleに対しIPアドレスの開示を依頼します。Googleは投稿者のIPアドレスなど技術的情報を保持しており、これが開示されなければその後の手続きが進められません。
ただし、Googleは開示請求に任意で対応する立場を取っており、個人情報保護の観点から、請求に応じないケースも多くあります。その場合は、日本の裁判所に対し「発信者情報開示の仮処分」を申し立てる必要があります。これは法的強制力を持った手続きであり、弁護士を通じて進めるのが一般的です。
次に、Googleから開示されたIPアドレスをもとに、アクセス元のプロバイダ(例:docomo、au、SoftBankなどの通信事業者)に対して、投稿者の氏名や住所などの開示を請求します。
この際、プロバイダは原則としてユーザー本人の同意を求めるため、通常は開示されません。そのため、プロバイダに対しても「発信者情報開示請求訴訟」という形で裁判を起こし、法的に情報開示を求める必要があります。
開示請求の流れ
GoogleへのIPアドレス開示請求(任意)
応じられない場合、裁判所に仮処分を申し立て
IPアドレスを基に、プロバイダへ氏名・住所などの情報開示を請求
プロバイダ側も開示に応じない場合は、別途訴訟を起こす必要あり
開示請求は時間・費用・専門知識を要するプロセスです。個人で対応するのは現実的ではなく、法的知識のある弁護士のサポートが不可欠です。また、開示請求は「問題のある口コミに気づくこと」から始まります。Googleビジネスプロフィールを放置してしまっていると、対応が遅れ、開示が間に合わない可能性もあるので、日常的に口コミを監視・可視化する体制づくりも、店舗運営者にとって重要なリスク管理手段といえます。
開示請求によって口コミ投稿者が特定された場合、その内容によっては刑事責任や民事責任を問われる可能性があります。最も代表的なのが「名誉毀損罪」です。
名誉毀損罪とは、事実かどうかにかかわらず、他人の社会的評価を下げる内容を不特定多数に示すことで成立する犯罪です。たとえ投稿者が「実体験に基づいている」と主張しても、その内容が社会的評価の低下につながる場合は罪に問われることがあります。
また、投稿が事実ではなく単なる悪口であっても、「侮辱罪」が成立する可能性があります。さらに、口コミに写真や実名、個人の詳細な情報が含まれていた場合、肖像権やプライバシー権の侵害として民事上の損害賠償請求が行われるケースもあります。悪質な投稿に対しては、法的措置の選択肢を知っておくだけでも、被害を最小限に抑える備えになります。
ディスカバリー制度は、アメリカの民事訴訟における証拠開示制度で、Googleのように本社が米国にある企業に対して情報開示を求める際に活用されます。Googleの本社が所在するカリフォルニアの裁判所に依頼します。一度の請求で投稿者の保有する情報すべての開示を求める制度であり、日本国内の開示請求手続きと比較して期間が短くなるという特徴があります。
特徴
Googleが保有する複数の技術的情報を一括請求できる
対応期間が比較的短い(数か月以内)
米国法の専門知識が必要なため、通常は弁護士を通じて行う
ただし、日本の裁判所での手続きに比べて費用が高額になるケースもあるため、慎重な検討が必要です。ディスカバリー制度を活用したい場合は、国際訴訟に強い弁護士や専門機関への相談をおすすめします。
ここまで、悪質な口コミに対する開示請求について紹介しました。ただし、こうした法的な措置を行うには時間や労力を要してしまうのが事実です。ここからは、ネガティブな口コミが投稿された際の対応ポイントを紹介します。
口コミの中には、明確な誹謗中傷ではないものの、低評価や辛口の意見が含まれているケースもあります。こうした投稿に対しては、誠実な姿勢での返信が何より重要です。
不手際があった場合には素直に謝罪する
誤解がある場合は、冷静に事実を補足する
返信は早めに、礼儀正しく
ネガティブな口コミに対して丁寧な返信を続けることができれば、閲覧ユーザーの「顧客に誠実な対応をするお店だ」という認識につながります。ユーザーの生の声として意見を聞き、店舗運営の改善に活用しましょう。
Googleの「禁止および制限されているコンテンツ」では、ガイドライン違反となる口コミの内容について示されています。
実体験に基づいていない口コミ(虚偽のエンゲージメント)
他人の個人情報を含む投稿(実名・顔写真など)
差別的・嫌がらせ的な表現や脅迫的な言葉
口コミが明らかに悪質だと感じた際には、ガイドラインと照らし合わせたうえで削除依頼など、適切な措置を行いましょう。
Googleはガイドラインに則り削除の可否を判断するため、例えば投稿内容が虚偽である、または虚偽ではないことの証明ができなければ、削除依頼が通らないケースもあります。「内容が気に入らない」というだけでは削除ができません。
ネガティブな投稿を放置していると、店舗の評判の低下にもつながりかねません。率直な意見にはポジティブ・ネガティブを問わずに耳を傾けることが大切です。以下で紹介する内容も参考に、良い口コミを増やすための施策を行いましょう。

ネガティブな口コミに対応するだけでなく、ポジティブな口コミを意図的に増やすことも、Google上の評価を改善するうえで効果的です。以下、店舗がすぐに取り組める5つの実践ポイントをご紹介します。
会計時など、来店した人と顔を合わせた際に直接お願いするというシンプルな方法です。来店への感謝の言葉を述べながら、口コミ投稿を依頼します。アルバイトスタッフを抱えた店舗であれば、接客業務の一環としてマニュアル化しても良いでしょう。
レビューを書いてくれる人は少ないという前提のもと、断られても気持ちを切り替えて地道に取り組みましょう。
商品・サービスの品質によって顧客満足度を向上させる、根本的な施策です。質の良い商品・サービスを安定して提供できれば、長期的な信頼を得られます。
口コミを集めることが目的化し、提供するものの品質維持がおろそかになってしまうと、かえって顧客からの評価を下げてしまいます。品質向上に努めたうえで、口コミ投稿促進の施策をおこないましょう。
Googleへの口コミ投稿は、ユーザーにとっては小さな手間です。
その手間を減らす工夫が、口コミ数を増やすカギになります。
店内の見やすい場所にQRコード付きポップを設置
メニュー表やレシートに投稿用QRを印刷
待合スペースや化粧室など、投稿しやすい場所での設置
加えて、「QRコードを読み込むと1分で投稿完了」など、心理的ハードルを下げる説明を添えるのも効果的です。
口コミをもらったときには、なるべく早く返信します。こまめかつ丁寧に対応すれば、信頼できるお店として高評価につながるでしょう。口コミに対するこまめな返信は、次のような効果をもたらします。
顧客との関係性強化(「ちゃんと読んでくれている」と感じてもらえる)
他の閲覧者への安心感(「対応が丁寧そうなお店だ」と印象づけられる)
MEO対策(Googleの評価指標として返信頻度も影響)
返信はなるべく24〜48時間以内に、感謝の気持ちと店舗の想いが伝わる言葉で返すようにしましょう。
口コミ投稿の促進や返信、Googleビジネスプロフィールの更新作業などを、人手だけで回すのは限界があります。こうした運用負荷を軽減するために、MEO対策に特化したツールの導入も選択肢の一つです。
口コミ管理ツールを使えば、
Google口コミの一元モニタリング
ポジティブ・ネガティブ傾向の可視化
店舗別・スタッフ別の分析
返信テンプレートの自動化
などが可能になり、現場の業務効率が大きく向上します。
特に、複数店舗を運営している場合や、口コミの管理が属人的になっている店舗では、ツールの導入によって標準化・可視化・即時対応の体制構築が図れます。
イクシアス株式会社が提供する「STOREPAD」は、GoogleビジネスプロフィールをはじめYahoo!プレイス、主要SNSプラットフォーム、大手ポータルサイトなど23の媒体と連携するオールインワンのDX支援ツールです。予約~追客までの集客施策全般をこれ1つで行えます。
口コミ対応に関しても、STOREPADなら一括表示・返信が可能であり、AIによる内容診断、インバウンド対策も兼ねた翻訳機能など幅広い機能を備えています。飲食店・クリニック・宿泊施設など、業界を問わない導入実績もあるため、「何を選んだら良いのかわからない」という方にもおすすめです。導入後のフォロー体制も充実しており、MEO対策の効果を最大化するためにぴったりのツールです。
>>Googleの口コミが裁判に発展するケースに注意!ネガティブ投稿への正しい対処法とMEO活用術
>>Google口コミを投稿した個人を特定できる?削除・開示請求の方法と注意点を解説>>Google口コミの削除方法を徹底解説 不適切なレビューや嫌がらせへの対処法と削除依頼の手順
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監修者プロフィール
遠藤 啓成(Endo Hiromasa)
イクシアス株式会社 マーケティング・セールス室 室長。USENにてPOSレジをはじめとするDXサービス全般のマーケティングや事業企画、店舗事業推進部企画課課長として飲食店やホテルの運営にも従事。複雑化する店舗のWEB集客課題を解決したいという強い思いからイクシアスに参画。フリーランスの美容師としても活動中。管理美容師、化粧品検定1級、食品衛生管理責任者、防火防災管理者、ITパスポートを保有。USEN時代には、優れた業績を評価されGOODJOB賞を受賞。
